コラム
2023.05.25
木を切ってはいけない日とは?
伐採とは立木を根元から切ることをいいます。
ただ切る、というシンプルなものではなく、様々なことを考慮する必要があります。
枝や葉を切って樹形を整える剪定と同様に伐採も適した時期というのがあります。
今回は、伐採に適した時期を詳しく解説します。
伐採をご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。
古い言い伝えにも『木を切ってはいけない日』がある
古い言い伝えによって基づいたものですが、このような迷信がかった考えには、きちんとした理屈があるとも言われています。
木を切ってはいけない日①つちの日
まずはつちの日と呼ばれる日で、大つち・小つちという、土に触れてはいけない7日間があります。
土の中には土公神(どくしん・どこうしん)という土を司る神様がいて、つちの日は土に触ってはいけないとされています。
つちの日は木にとって不調な時期と言われており、つちの日に伐採を避ける理由は大きく分けて2つあります。
1つは虫が入りにくくなること。
もう1つは木が腐りにくくなることです。
つちの日について、確かな論拠があるというわけではありませんが、その日を避けるだけで伐採がうまくいくのであれば、つちの日を避けた方がいいと思います。
とても古い伝統であるため、その期間は干支によって表されます。
干支の表記だとわかりにくいですが、大つちも小つちも7日間のことを表しているだけですので、実際はそれほど複雑ではありません。
次に、具体的に、それぞれの7日間がいつのことか解説します。
・大つち
大つちは庚午(かのえうま)という、干支の組み合わせの7番目にあたるものから、丙子(ひのえね)という干支の13番目までの間のことをいいます。
・小つち
小つちは戊寅(つちのえとら)という、干支の組み合わせの15番目にあたるものから、甲申(きのえさる)という干支の12番目までの間のことをいいます。
大つちと小つち双方を現在の月日に照らし合わせると、大つちは偶数月の始めの方から7日間。
小つちは大つちの期間が終わってから1日空けて7日間です。
大つちの方は月によって始まりの日が多少変動します。
2023年のつちの日はいつ?
2023年のつちの日は以下の通りです。
1月大つち:12~18日、小つち:20~26日
2月:なし
3月大つち:13~19日、小つち:21~27日
4月:なし
5月大つち:12~18日、小つち:20~26日
6月:なし
7月大つち:11~17日、小つち:19~25日
8月:なし
9月大つち:9~15日、小つち:17~23日
10月:なし
11月大つち:8~14日、小つち:16~22日
木を切ってはいけない日②土用の日
土用と聞くと、うなぎをイメージする方が多いと思います。
土用とは、大つちと小つちと同じように土に触れてはいけない日を指します。
具体的には立夏、立秋、立冬、立春に入る前の18日間をいいます。
この土用の日は、期間中、土が活発になるので土に触れてはいけないと言われています。
2023年の土用の日はいつ?
2023年の土用の日は以下の通りです。
冬土用:1/17(火)~2/3(金)
春土用:4/17(月)~5/5(金)
夏土用:7/20(木)~8/7(月)
秋土用:10/21(土)~11/7(火)
土用期間中も伐採OKな「間日(まび)」とは
実は土用期間中も間日と言われる、土を動かしてもOKな日があります。
間日は土光神が土を離れ、天上界へ行く日です。
2023年の間日はいつ?
2023年の土用それぞれの間日は以下の通りです。
冬土用の間日:1/21、1/23、2/1、2/2
春土用の間日:4/18、4/21、4/29、4/30、5/3
夏土用の間日:7/20、7/21、7/25、8/1、8/2、8/6
秋土用の間日:10/28、10/30、11/1
伐採にはお祓いが必要?
神様の話しが出てくると、「伐採にお祓いが必要なのでは」という疑問が生まれるかもしれません。
基本的にお祓いをした方がいいとされているのは、古木と言われています。
その理由は、日本では樹齢を重ねた木には神様が宿ると考えられているからです。
神聖な木を感謝の念もこめずに伐採してしまうとバチが当たる、という考えでお祓いをされる方もいらっしゃいます。
実際にお祓いをするかどうかは、それほど深く考えなくていいでしょう。
思い入れのある木を伐採する場合は、これまでの感謝の念を込めてお祓いをしても良いでしょうし、その形がお祓いでなくてもいいと思います。